高度が低いことから観測するには大気の影響が大きいため綺麗に見える日は限られますが、大気が安定した晴れた日には小口径の望遠鏡でも充分に愉しめる散開星団となります。球状星団は口径が大きくないと星に分離することが難しくなかなか星団のようには見えないような対象が多いのに比べ、散開星団は比較的小口径でも充分に観察することが出来る対象が多く存在します。

M93_2025/11/19
===データ===
撮影日:2025年11月19日
名称:M93/NGC2477
分類:散開星団
星座:とも座
等級:6.2
高度が低いことから観測するには大気の影響が大きいため綺麗に見える日は限られますが、大気が安定した晴れた日には小口径の望遠鏡でも充分に愉しめる散開星団となります。球状星団は口径が大きくないと星に分離することが難しくなかなか星団のようには見えないような対象が多いのに比べ、散開星団は比較的小口径でも充分に観察することが出来る対象が多く存在します。

M93_2025/11/19
オリオン座には、全天1有名と言っても過言ではないオリオン大星雲、天体写真を始めたら撮影してみたい憧れの馬頭星雲や燃える星雲、少し離れた場所にウルトラマンの故郷の星で有名なウルトラの星等、様々な個性的な星雲が存在します。ここではあえて愛称だけで掲載しているのには意味があり、M〇〇という名称よりも、オリオン座に存在する星雲達は個性的でなじみ深い天体であることからあえて愛称だけの記載にしました。
この4つの星雲以外にもオリオン座を包み込むように存在するバーナードループ等も有名な天体の一種となります。
※バーナードループは広角レンズでしか狙えないので、後日撮影できたら追加掲載します。
(1)馬頭星雲と燃える星雲

馬頭星雲と燃える星雲

オリオン大星雲

ウルトラの星
これらの天体は冬の名物であり、これを撮影したいがゆえに天体写真を始めたという天文ファンの方も多いのではないかとおもいます。とらねこ自身も何十枚も何百枚もこられの天体は撮影しているのですが、何度撮影しても毎回「やっぱり美しい」と飽きることのない対象となります。
ペルセウス座とカシオペヤ座の間に位置し、空の暗い場所なら肉眼でもぼんやりとした光の集まりとして見つけられます。双眼鏡や小口径の望遠鏡でも星団らしい姿が確認でき、低倍率で観測すると2つの星団を同一視野に収めることができ二重星団を愉しむことができます。

NGC869、NGC884_2025/11/03
===データ===
撮影日:2025年11月3日
名称:NGC869、NGC884
分類:二重星団
星座:ペルセウス座
等級:4.3 4.4
黄道十二星座とは、プラネタリウムや星座の書籍などで必ずといってよいほど出てくる星空観察の基本となる星座となります。太陽の通る天の道のことを黄道と呼び、同じ位置を通る星座を12星座に分けたものを黄道十二星座と呼びます。この黄道十二星座がなぜ星空観測の基本になるかというと、この黄道十二星座は比較的見つけやすい明るい星座となることから望遠鏡や双眼鏡で対象の天体を探す際の起点となり目印になりますので、覚えておくと天体の導入が飛躍的に楽になります。
(1)黄道十二星座とは?
太陽が通る天の道「黄道」に沿って並んでいる12の星座のことを指し、黄道上に実際には13の星座があり、へびつかい座も含まれますが、伝統的に黄道十二星座には含まれていません。
・牡羊座(おひつじ座)
・牡牛座(おうし座)
・双子座(ふたご座)
・蟹座(かに座)
・獅子座(しし座)
・乙女座(おとめ座)
・天秤座(てんびん座)
・蠍座(さそり座)
・射手座(いて座)
・山羊座(やぎ座)
・水瓶座(みずがめ座)
・魚座(うお座)
(2)黄道十二星座が見頃の時期
見頃になる時間帯が20~24時の間で見やすい位置にある星座となります。
1月 やぎ座、みずがめ座
2月 みずがめ座、うお座
3月 うお座、おひつじ座
4月 おひつじ座、おうし座
5月 おうし座、ふたご座
6月 ふたご座、かに座
7月 かに座、しし座
8月 しし座、おとめ座
9月 おとめ座、てんびん座
10月 てんびん座、さそり座
11月 さそり座、いて座(へびつかい座に近い)
12月 いて座、やぎ座
(3)黄道十二星座と季節の関係
国語の授業のようになりますが、春や夏といった季節を感じることが出来るのも黄道十二星座の魅力でもあります。学生の方は短歌などに季語として使ってみるとワンランク上の表現を狙えるかもしれません。(きっと)
・おひつじ座:春の始まり(3月21日頃〜4月19日頃)
・かに座:初夏(6月21日頃〜7月22日頃)
・てんびん座:秋の訪れ(9月23日頃〜10月22日頃)
・やぎ座:冬の入り口(12月22日頃〜1月19日頃)
今回紹介するのはいわゆるコンデジの手持ち撮影で、どこまで撮影できるかということに焦点を当てています。
※SonyのRX100にてフルオートでピントのみMFで手持ち撮影を行っています。
※手持ち撮影を推奨しているわけではなく、可能な限り三脚の使用を推奨します。

オリオン座 2015/12/21
一眼レフに搭載されているレンズよりも星は大きく写る傾向があるようで、ソフトフィルタを入れていないにも関わらず結構大き目に星が写っているので、大変分かりやすい感じに仕上がりました。
RX100(初代)で古い機種とはいえ、1インチのCMOSセンサーサイズはやはり優秀で手持ちで高感度撮影となっていますが、手持ちでの星座の写真という意味合いでは及第点ではないでしょうか?
(ちゃんと三脚に乗せて露光すればもっときれいに撮れるとは思いますが、ここではお気軽さが重要なので)
小型センサーのコンデジでは結構厳しいものがありますが、大型センサーを搭載しているいわゆる高級コンデジであればこのような撮影も可能となります。小型センサーのコンデジでも「星空モード」等の専用モードがあるような機種やマニュアル機能があるものであれば、三脚にしっかりと固定したら、この程度の写真は比較的簡単に撮影することが出来るとは思います。
ただ、難点としては望遠側でのM42のアップの画像等は殆ど不可能に近いかと思いますので、コンデジの場合は広角域で狙うというのに専念した方が良いと思います。
スマート望遠鏡による天体写真については何度か説明を行いましたが、オリオン座大星雲(M42)をデジタル一眼レフで撮影するとどういう感じなるかを説明します。(古い画像を引っ張り出してきました)
この時に使用した機材は、Pentax K-3(初代)に標準レンズであるDA18-135㎜という入手のし易い機材での撮影となります。若干Pentax独自でO-GPS1という星の追尾機能を使用していますが、各露出時間は20秒程度でISO感度は3200となります。※O-GPS1については別途紹介したいと思います。
***撮影機材としては下記の通りです***
カメラ:Pentax K-3(APS-C)
レンズ:Pentax DA18-135
その他:O-GPS1
撮影地:箱根峠
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①広角側(18mm)
ソフトフィルタを使用していないので、星空自体があまり目立ちませんが、星座の形は写し取ることができました。

オリオン座 2025/01/14
②中望遠域(135mm)
中望遠域である135㎜を使用すると、M42の姿を映し出すことができました。迫力のある大きさに映すためには、300mmぐらいの望遠が欲しいところではありますが、O-GPS1を使用しているとはいえ固定撮影でも鳥の形状は確認できます。

M42 2025/01/14
③トリミングおよび画像補正(135mm)
上記の中望遠域の135mmで撮影した画像をPaintshopで補正を行いトリミングした画像です。

M42 修正版 2025/01/14
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手持ちの一眼レフカメラで固定撮影という限定された環境下でも、装備の気軽さを考えると良い成果ではないかと思います。「広角側」の写真は、ソフトフィルタを使用して星を大きく見せたほうが星座が分かりやすかったかなとは感じますが、ISO3200という高感度で20秒程度で撮影されたものとするとなかなかという印象です。
天文用のCMOSカメラではセンサーサイズが小さいものが多いですので、高感度はそこまで得意ではない傾向がありますが、APS-CのサイズのCMOSセンサーを搭載しているデジタル一眼レフであれば、高感度で、かつ高精細で撮影できるので、スマート望遠鏡とは異なる世界が広がります。
今回は星座と星雲に注目して撮影したものを題材にしましたが、広角側であれば星景写真というジャンルで建物や山などを一緒に入れて撮影した方が作品としては良い感じになると思います。
※久しぶりに過去の写真を見返していて、星景写真もよいと思い始めていますので今度チャレンジしてきます。
デジタル一眼を使用している方は、三脚さえあれば、天体写真は何とか撮影できますので、チャレンジをしてみてはいかがでしょうか?PentaxのカメラであればO-GPS1等を使用するのをお勧めしますが、O-GPS1が使用できないカメラでも固定撮影でチャレンジすることができます。星空は、動いているので本来追尾した方が点に写すことができるのですが、追尾できない場合は、下記の図の露出時間以内であれば点に写すことができるので参考にお願いします。
| 焦点距離 (mm) | 最大露出時間 (秒) | 備考 |
| 14mm | 約 21秒 | 広大な星空や風景と星を写すのに最適。 |
| 18mm | 約 16秒 | 広角ズームレンズの一般的な焦点距離。 |
| 24mm | 約 12秒 | 星景写真の標準的な焦点距離。 |
| 35mm | 約 8.5秒 | 星座を強調したい場合に有効。 |
| 50mm | 約 6秒 | 天の川の一部や特定の星座のディテールを写す場合に。 |
| 85mm | 約 3.5秒 | 短時間露光で星を拡大したい場合に。 |
※作例がISO3200なので、最近のデジタル一眼レフやミラーレスであればISO6400、ISO12800等もっと高感度を使用しても綺麗に撮れると思います。この辺りは手持ちのカメラで調整してみてください。
Seestar S50で必要となる適切な露出時間を考えてみました。
結論からいうと、必ずしもこれが良いという答えはでませんでしたが、目安的なものでいうと下記を目安に撮影すると良い結果が得られます。
(1)銀河、(2)星雲:比較的暗いものが多いことから10分以上の露出を掛けたほうが綺麗に撮影できます。一部の明るいM42等は明るく見掛けの大きさも大きい対象であることから5分程度でも十分な画像が得られる対象もあります。
(3)星団:基本的に明るい天体であることから5分程度で良好な画像が得られる天体が多いです。
(4)彗星:日没後間もない時間帯や明け方の空で見られる対象であり、話題になるような彗星であれば3-5分程度の露出で充分に尾を引いた姿が浮かび上がります。
基本的には対象によって大きく変わるので、目安としては5-10分で明るい対象であれば5分、暗い対象であれば10分で概ね見当違いではないと思います。逆にいうとSeestar S50で10分以上露光しても浮かび上がってこない天体は暗すぎるのでSeestarでは能力の限界を超える対象ですので、自動追尾機能のついた赤道儀に搭載された望遠鏡で別の手法で撮影する方が成功率は劇的にカイゼンされます。
===作例===
(1)銀河

NGC253_2025/09/02
(2)星雲

M42_2025/09/08
(3)星団

M 13
(4)彗星

C2025A6_Lemmon_20251101
Seestar S50等のスマート望遠鏡は、望遠鏡自身の中でAI機能を駆使して写真の見栄えをよくしてくれる機能が搭載されており、スマートフォン上の画面では大変綺麗に見えます。
しかし、実際パソコンに取り込んで見てみると、「少し物足りないかなぁ」と感じることもあります。
これは、スマート望遠鏡がうんぬんというよりも最近のスマートフォンではコントラストを画面側で補正して綺麗にみせてくれるため、スマート望遠鏡を操作してスマートフォン上で修整を行ってもスマートフォン上では綺麗に見えても、パソコンの画面では補正が掛かっていないので薄く感じることが多くなります。
その時に便利なアイテムとしては、Adobe Photoshopで編集したらとなるのですが、確かにAdobe Photoshopは優秀なので綺麗に編集できますが、高価なソフトなので必ずしも必須のソフトではありません。なるべく安価なものということであればCorel PaintshopProなども天体写真の編集を行う場合は充分な機能を持っていますし、お試しで画像を編集してみたいというときはGimp等のフリーソフトでも構わないと思いますので、何か1つでも画像処理ソフトを使用することをお勧めします。
最近の有償版のソフトであれば、AI機能を組み込んでくれているので、殆どの場合修整も簡単に行うことが出来るのと、何気に便利な機能は解像度を疑似的に大きくしてくれる機能も、単純に引き延ばすのではなくAI機能を使って保管してくれるので、正直びっくりするぐらいに綺麗にアップコンバートすることが出来ます。
有償のソフトでも無償のGIMP等のソフトでも天体写真の物足りなさを補うのはコントラストの調整で背景の黒色をはっきりさせるのとカラーバランスと彩度を調整すると殆どの天体写真において不満はなくなると思いますので、スマート望遠鏡で撮影したけど物足りないなぁと感じたときは試してみてもらえればと思います。
(注意事項としては、画像処理はやりすぎると逆に汚くなることもあるので、軽く調整を掛けるだけに留めておく方が失敗しないで済みます)
【作例1(M8)】

M8 編集前

M8 編集後
【作例2(M16)】

M16 編集前

M16 編集後
天体観察が出来ない日といえば雨や雪、曇りの日は観察できないのは当然の話ですが、晴れていても例えば強い強風や上空の大気が不安定な日等も、望遠鏡で月を覗き込むとユラユラして大気の揺らぎが見えて観察しにくい状態になります。
実際、夏と冬でどっちが天体観察に向いている季節かというと、肉眼で星空を見上げたときに冬の方が星がキラキラ瞬いてみえることから冬と答えたくなりますが、星が瞬くというのは大気が不安定な状態ということで、そのような星が瞬いている日に望遠鏡で月等を観察すると結構ユラユラ揺れてみえます。意外と夏の晴れた日の空の方が安定した星空を観察することができたりします。
ちなみに、大気が不安定なときは望遠鏡ではなく双眼鏡での観察に留めておけば比較的綺麗に観察できると思います。
天体観測=暗いところの方が良い
というのが常識となっていますが・・・確かに暗い星空の方が綺麗には見えます。
なので、月明かりですら、星雲や星団の観察をする場合は、光が入ってしまうので避けたいものです。
ただ、月明かりの夜は素直に月の観察をするというのが一番よい選択だと思います。
(なので月明かりの夜は見えない日からは除外ですね)
そして日本の天文ファンの皆様が悩まされる光害ですが、確かに光害はないに越したことはないですが、
月面観察や木星や土星等の明るい天体を観察する場合にはあまり問題視するほどのことはないかと思います。
むしろ都会の明るい夜空だと、少し暗めの星は目視できないので、探しやすいという利点もあります。
ちなみに山奥の所謂降るような星空は確かに魅力的で一度見ると感動しますが、
どれがどの星か探しにくくなる といったことも発生します(笑)

Moon 2025/11/01
つまり、大気が不安定なときは双眼鏡でとどめておく、月明かりの夜は月を観察する、光害が強いエリアでは望遠鏡を使った観測でも明るい天体に留めておく、と考えたら天体観察は星空が出ていれば天体観察の出来ない日や場所というのは存在しないということになります。
極端にいえば・・・太陽も黒点観察の対象になるので・・・昼間でも観察できます。
完全によもやま話になってしまいますが、「晴れた日には空を見上げてみる」というのが天文ファンとして正しい姿ではないかと感じます。
スマート望遠鏡であるSeestar S50で苦手な対象の一つとして焦点距離の問題から全体が収まり切れない天体が存在します。例えば下記のM31の場合どうしても大きな銀河であることから通常通り撮影すると撮影範囲がギリギリになってしまいます。

M31 AI Denoise

M31_広角

M31モザイク