小型望遠鏡とスマート望遠鏡を手に入れてからというものの、天文ライフは大幅に向上しました。
基本的に社会人の方はみんな昼間は仕事をして帰宅したらぐったりで夜中に望遠鏡を使って星でも見ようという気力は起きてこず、原則土曜日の夜晴れたら見ようという感じになってくると思います。
私自身もさすがに平日の夜中に帰宅してから何十KGもあるような望遠鏡を引っ張り出してというのは正直なかなか厳しく、もっと気軽に楽しめないか試行錯誤し、この悪循環を断ち切るために、2つの望遠鏡を手に入れました。
1.初心者向けのセット望遠鏡
スカイウォッチャー製のスタクエスト80(小型赤道儀付き8CM屈折望遠鏡)
※廃番になっていますが、処分価格で2~3万円ぐらいの本当に初心者向けです
この初心者向けの望遠鏡が思いの外良い仕事をしてくれていて、寝室にドドーンと組み立てた状態でおいているので、晴れた夜空となったら数秒でベランダに出して観測スタートという感じで、気軽に観測をスタートすることが出来ます。赤道儀式といっても厳格な曲軸合わせや自動導入装置などがあるわけでもないので、概ねの北へ向けて、35度の角度に向けるだけです。まぁ、追尾精度を求めるものでもない眼視専用で気軽に土星や木星、月等を見るために使っています。
2.スマート望遠鏡
ZWO製のS50というスマート望遠鏡を手に入れてから、平日の夜間の観測は手軽に眼視はスタークエスト80で、天体写真はZWO S50という使い分けになっています。スマート望遠鏡は小型で気軽に水平になるように置くだけでスマホでポチポチするだけで天体を導入してくれて撮影も殆どオートで撮影できます。もともと電視観望での用途なので、ハードウェアに内臓された画像処理をAI機能で処理してくれて、短時間でも素晴らしい写真を出してくれます。
ただ、スマート望遠鏡は小型であるが故に、小口径の望遠鏡となるため星雲や星団は素晴らしい画像になりますが、土星や木星は物足りなさが残ることから、惑星の撮影にはもう少し大型の望遠鏡を使っています。
スマート望遠鏡は1台でそこそこの欲求までは殆どこなしてくれます。ただ、やはり不得手な部分がところどころあることからも通常の望遠鏡を使用した撮影の方が確実に良いのですが、特性を考えながら活用することはベテラン層の方でも納得できるのではないか?と思います。
※スマート望遠鏡については曇り空が続いていることからも写真コレクションがなかなか増えないため後日どのようなものかについて公開したいと思います。
この2つの望遠鏡は本当に日常使いに良いと思います。ものの数秒~数分で観察を始められるというのは口径や光学性能だけでは語れない、その気軽さこそポテンシャルといえます。
社会人の方で、天文趣味の方であれば、この2つの機材のポテンシャルを充分にご理解いただけると思います。
なので、「はじめての望遠鏡の選び方」で掲載したような望遠鏡は、ベテランになっても日常使いに充分使えるということとなります。

