「都会のほうが星座がわかりやすい」と言われるのは、街の明るさ(光害)が自然のフィルターとなり、星座の骨格を作る「明るい星」だけを夜空に残してくれるからです 。暗い場所では星が多すぎて星座の形が埋もれてしまうのに対し、都会では点と線を結ぶのがシンプルになるという逆転現象が起きます。
1)郊外の星が多すぎる環境
山奥や離島など、空が暗く条件の良い場所では、肉眼で6等星まで数千個もの星を見ることができます 。しかし、星空全体が明るい星から微細な星までで埋め尽くされるため、星座の知識がないと星の並びが混沌として見え、特定の星座の形(カシオペヤ座の「W」など)を認識するのがかえって難しくなります
2)都会の「光害フィルター」効果
都会の夜空は街灯やネオンなどの光害によって空が明るく、暗い星は背景に同化して見えなくなります。その結果、1等星や2等星といった特に明るい星だけが夜空に浮かび上がります。有名な星座やアステリズム(星の並び)はこれらの明るい星で構成されていることが多いため、余計な暗い星が見えない都会のほうが、図鑑に描かれているようなシンプルな「点つなぎ」がしやすくなります 。
3)都会での観察に向いているターゲット
実際に、条件が合えば渋谷のような大都会でも主な星座を確認することが可能です。以下のような天体は都会での観察に特に適しており、郊外に出向くことなく自宅のベランダや公園などでも観察ができます。
季節の大三角)
春・夏・冬の大三角を構成する星はすべて1等星のため、光害に負けず容易に見つけることができます。
オリオン座)
2つの1等星(ベテルギウス・リゲル)と、2等星で構成される「三つ星」があり、大都会の空でも際立って見えます。
惑星)
金星や木星などは太陽の光を強く反射しており、1等星以上に明るく輝くため、ビルの隙間からでも簡単に見つかります。

オリオン座 2015/12/21

