天文学や星座図鑑などで「春の星座」「旬の天体」と呼ばれるときの基準時刻は、一般的に「午後8時(20時)〜午後9時(21時)頃」に設定されています。
この時刻を基準とする理由には、天文学的な動きと人間の生活リズムの両方が関係しています。
1)基準時刻が「20時〜21時」である理由
生活リズムとの一致:日が暮れて空が完全に暗くなり、かつ子供を含めた一般の人々や家族が就寝前に無理なく星空を観察できる時間帯だからです。
南中(もっとも高く昇る)の目安:国立天文台が編纂する「理科年表」などの公式なデータブックでも、「20時に南中(真南にきて最も高く昇ること)する時期」をその星座の季節の目安として記載しています 。
2)星空の動きと「旬」の関係
地球が太陽の周りを公転しているため、同じ時刻に見える星空は「1ヶ月で約30度(約2時間分)」ずつ西へズレていきます。
1ヶ月前:夜10時(22時)に見やすかった天体
見頃(旬):夜8時(20時)に一番見やすい位置にくる天体
1ヶ月後:夕方6時(18時)の明るい時間帯に南中してしまい、見えづらくなる天体
このように、夜20時〜21時頃に一番見やすい位置(南の空の高いところ)にやってくる天体を、その季節の「旬の天体」として分類しています。
このように基準時刻が午後8時であることから、異なる季節の星空も夜中~夜明けに観察すれば先取りすることができます。

M45_2025/11/29

