彗星 C/2025 A6(Lemmon) レモン彗星

今年一番話題になっている彗星で2025年1月3日に、アメリカのレモン山サーベイによって撮影された画像から発見された彗星でレモン彗星と命名された彗星となります。レモン彗星は長周期彗星で、公転周期は約1100年〜1350年と推定されており、次に太陽系内部に戻ってくるのは千年以上先となるため、観測できるのは文字通り一生に一度しかなく今回を逃すと次は1000年以上先となる正しく一回限りの天体ショーとなります。
先日、紹介したC/2025 R2 (SWAN)彗星と共に目視できる貴重な彗星となります。ここ数日、関東は生憎の空模様で撮影が出来ずにいたのですが、11月1日は奇跡的に天体撮影が可能なぐらいに空が晴れていました。だいぶ高度は低いのですがレモン彗星が夕方の空に尾を引いている姿を捉えることが出来ました。

C2025A6_Lemmon_20251101

C2025A6_Lemmon_20251101

===データ===
撮影日:2025年11月1日
名称:c/2025 A6(REMMON) レモン彗星
分類:彗星
星座:-
等級:-

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2025年11月の星空

2025年11月は、明るい惑星や流星群、そして見逃せないレモン彗星の観測チャンスが重なる、非常に見どころの多い月となります!

1.11月の最大の注目点:レモン彗星
***レモン彗星(C/2025 A6 Lemmon)***
見頃:11月上旬から中旬にかけて。
特徴:11月8日に近日点(太陽に最も近い点)を通過し、明るさが最大(4等前後)になると予想されています。空の条件が良ければ肉眼でも見える可能性があり、双眼鏡があれば尾を伴う姿をよりはっきり捉えられるでしょう。
位置:日の入り後の西から北西の低空に見えます。彗星は日の入り後の早い時間帯に沈んでしまうため、空が完全に暗くなる前の、西の空がよく開けた場所での観測がおすすめです。
重要性:この彗星の公転周期は約1300年と長く、一生に一度の観測チャンスとなるかもしれません。

2.惑星と月
(1)2025年で最も地球に近い満月(スーパームーン)
日時:11月5日
特徴:この日の満月は、2025年の中で地球に最も近い満月となり、普段よりも大きく明るく見えます。

(2)木星
見頃:宵のうちに東の空から昇り、夜中にかけて空高く見えます。明るさは$$-2.4$$等級前後で、夜空でひときわ目立ちます。
接近:11月10日には、月が木星に接近し、夜空で並ぶ美しい姿が見られます。

(3)土星
見頃:宵の南の空で観察できます。明るさは$$+0.9$$等級前後です。
接近:11月29日には、上弦の月が土星に接近します。

3.流星群
(1)しし座流星群
極大:11月17日〜18日の夜(18日未明が最も見頃)
特徴:極大時の予想数は1時間あたり15〜20個程度とされます。今年は新月の3日前にあたるため、月明かりの影響がほとんどなく、観測には非常に良い条件となります。
時間帯:未明(深夜から明け方)の東の空を中心に流星が出現します。

(2)おうし座流星群(北・南)
極大:南群が11月上旬、北群が11月12日頃
特徴:流星の数は少ないものの、**火球(ひときわ明るい流星)**が出現することがあるため、注目されています。

4.その他の天文現象
(1)金星と水星の接近:11月25日には、夕方の西の空で金星と水星が接近して見られます。
(2)天王星が衝:11月21日に、天王星が太陽と地球を挟んで一直線に並ぶ「衝」を迎え、一晩中観測可能になります。ただし、天王星は肉眼では見えず、双眼鏡や望遠鏡が必要です。

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※今月の星空はGoogle Geminiにて生成しています。

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いて座 M25/IC4725

夏の天の川の濃い領域に位置しており、比較的明るく、観測しやすい天体の一つで明るい星がまばらに広がっているのが特徴で、双眼鏡や小口径の望遠鏡でも存在を確認することができ、口径10cm程度の望遠鏡なら約50個の星が見えてきます。

M25_2025/10/27

M25_2025/10/27

===データ===
撮影日:2025年10月27日
名称:M25/NGC4725
分類:散開星団
星座:いて座
等級:6.5

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みずがめ座 M73/NGC6994

伝統的に「星団」としてメシエカタログに登録されていますが、実際には4個の星(10~12等級)が見かけ上集まっているだけの星群(アステリズム)であるとされています。近年の研究では、4個の星は地球からの距離がそれぞれ異なり、固有運動(動く方向)も違うため、同じ一つの散開星団を構成しているわけではないとされています。10~12等級という暗い星であることから観測するにしても20cm以上の望遠鏡を用いてなんとか全ての星が見えるというだけに留まり構成されている星の数も4個と少ないことから通常の恒星とさほど変わらず見分けも難しい対象となります。

M73_2025/10/27

M73_2025/10/27

下記は撮影中に飛行機が通り過ぎました。これはこれで良いアクセントになったなぁと思う反面、M72があまりにも地味な存在であることから飛行機に完全に持っていかれているような気もします。

M73_2025/10/27_飛行機

M73_2025/10/27_飛行機

===データ===
撮影日:2025年10月27日
名称:M73/NGC6994
分類:星群(アステリズム)
星座:みずがめ座
等級:10~12

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彗星 C/2025 R2 (SWAN) スワン彗星

C/2025 R2 スワン彗星は、4等級まで明るくなると予想されていましたが、地球最接近(10月20日)時点でも6等級前後で予想よりも少し暗いですが双眼鏡や望遠鏡でも確認できるレベルまでは明るく見えています。丁度、レモン彗星が話題になっていますが、こちらのスワン彗星も肉眼で見える貴重な彗星となっています。11月上旬には少しずつ暗くなっていき観測は困難になってきますので早めの観測をお勧めします。

C2025 R2 (SWAN)_20251027

C2025 R2 (SWAN)_20251027


===データ===
撮影日:2025年10月27日
名称:C/2025 R2 (SWAN) スワン彗星
分類:彗星
星座:-
等級:-

===追記===
11月3日も好条件で撮影に成功しました。
10月27日に撮影した感じと殆ど変わらずといった感じではありますが見ごろは過ぎたにせよ、高度も高い位置にあることから、まだ当分の間は楽しませてくれそうです。

C2025_R2_SWAN_2025/11/03

C2025_R2_SWAN_2025/11/03


===データ===
撮影日:2025年11月3日
名称:C/2025 R2 (SWAN) スワン彗星
分類:彗星
星座:-
等級:-

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天体観測に適したのは季節は?

天体観測に適したのは春夏秋冬のうちでいつの季節なのかを、とらねこの住む関東を中心に気候について調査してみました。

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春(3月~5月)
気圧配置:
・移動性高気圧と低気圧が交互に日本付近を通過し、周期的に天気が変わります(三寒四温)。
気温:
・気温が徐々に上昇し、季節の進行とともに日差しが強くなります。
特徴的な現象:
・春一番: 2月下旬から3月にかけて、日本海で低気圧が発達した際に吹く、暖かく強い南風
・菜種梅雨(なたねづゆ): 3月から4月にかけて、長雨や曇りの日が続くことがあります。
・突風・強風: 低気圧の通過に伴い、風が強くなる日があります。

夏(6月~8月)
気圧配置:梅雨期(6月上旬~7月中旬):
・梅雨前線が日本付近に停滞し、曇りや雨の日が多くなります。特に梅雨末期には大雨(集中豪雨)となることがあります。
盛夏期(7月下旬~8月):
・梅雨が明け、太平洋高気圧に覆われるようになり、天候が安定します。
気温・湿度:
・高温多湿が特徴です。内陸部(熊谷など)では猛暑日が多く、都市部(東京など)では熱帯夜が増加します。
特徴的な現象:
・雷雨: 午後を中心に、内陸部などで積乱雲が発達し、雷雨(夕立)が発生しやすくなります。
・都市化の影響: 都市部ではヒートアイランド現象により、特に夜間の冷え込みが弱くなっています。

秋(9月~11月)
気圧配置:
・初秋(9月): 秋雨前線や台風の影響を最も受けやすい時期です。
・晩秋(10月以降): 移動性高気圧が通過するようになり、爽やかな秋晴れの日が多くなります。
降水量:
:年間で最も降水量が多い時期です(主に9月の台風と秋雨前線の影響)。
・台風により、暴風や大雨に見舞われることがあります。
気温:
・日中の気温は徐々に下がり、快適な日が多くなりますが、朝晩の冷え込みとの寒暖差が大きくなります。

冬(12月~2月)
気圧配置:
・西高東低の典型的な冬型の気圧配置が卓越します。
天候:
・晴天で乾燥した日が多いのが関東平野部の大きな特徴です。
・季節風(北西の風)が吹き、乾燥した寒い日が続きます。
・日照時間は、一年で最も長くなる地域が多くなります。
特徴的な現象:
・冬日: 内陸部を中心に、最低気温が0度未満になる日が多くなります。
・雪: 低気圧が日本の南岸を通過する南岸低気圧(なんがんていきあつ)と呼ばれる気象パターンになると、関東平野部でも大雪となることがあります。

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上記の結果から導き出される天体観測において「適している」とは、主に以下の条件が満たされている状態を指すことから、関東地方の気象の特徴から、観測の妨げとなる雨雲や大気の揺らぎが少ない季節を選択すると天体観測に適した季節は主に秋と冬ということになります。
・晴天率が高い(雨や曇りの日が少ない)
・大気が安定している(風が穏やかで、大気の揺らぎが少ないため、高倍率でも星がブレにくい)

ただし、春や夏においても天の川等、その季節が一番観測に適した時期というものや、各季節に旬を迎える星座などもあることから、年間を通して観測するというのが正解となり、上記の結果は、あくまでも綺麗に見えやすい時期を指しているだけとはなります。

と・・・季節でみていくと確かに秋冬が一番良い季節となりますが、実際のところ、とらねこ天文台でも9月中旬~10月末までの期間で撮影が出来た日はほんの数日しかありません。なぜかというと、季節としては安定する季節ではあるものの、「秋雨前線」や「台風」等の季節でもあるからということもあります。なので、秋~冬が観測に良い季節ですねと書いたものの実際は11月以降でないとなかなか晴天の日には巡り合えないというのがここ数年の傾向となっています。

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【入門編】適正倍率とは?

安価な入門機クラスの望遠鏡では、300倍の望遠鏡等というキャッチフレーズで販売しているような望遠鏡も散見されますが、これらは「倍率が高い=よく見える」と何も知識のない人を騙すために謳われているものですので、そのような高倍率を売りにしているような製品は粗悪品の可能性が高いため購入しないように気を付けてください。

まず望遠鏡の適正倍率の基礎知識として望遠鏡の口径と焦点距離と接眼レンズの関係から下記のように倍率と適正倍率を求めることができます。

(倍率)
倍率=望遠鏡の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離
例)100倍=800mmの焦点距離÷8mmの接眼レンズ

(適正倍率)
最低倍率=口径(mm)÷瞳孔(5~7mm)
適正倍率=口径(mm)
最高倍率=口径(mm)×2
例)望遠鏡の口径が10cm(100mm)の場合
最低倍率:16倍程度(瞳孔は6mmで算定することが多い)
適正倍率:100倍
最高倍率:200倍
※最高倍率は大気の揺らぎ等の影響を受けやすいため理論値の2倍よりも1.5倍程度が限界なので150倍が適正。

上記のように例えば口径10cm、焦点距離800mmの望遠鏡の場合は適正とされる倍率は16~150倍のレンジで使用することで、その望遠鏡の性能を充分に発揮することが出来るということになります。

適正倍率を超えた倍率まで出した場合は、望遠鏡の性能を超えた倍率になることから、像が暗くなりコントラストが低下することに加えて、像がぼやけてしまい余計に見えない状態になってしまいます。また、適正倍率であっても性能ギリギリまで高倍率を使用した場合は、大気の揺らぎ等の影響を受けてしまうことから、ぼやけた像になってしまいます。なので光学設計上の最高倍率の理論値は2倍ですが、実際の最高倍率は1.5倍程度に留めておいた方がよいということになります。

では、実際に眼視観測で推奨される大まかなな倍率の目安としては下記のような倍率となります。

観測対象 適した倍率の目安 選び方のポイント
月全体 低倍率(20∼50倍程度) 視野の広さを重視し、満月全体をすっぽり視野に入れる倍率を選びます。
月のクレーター・惑星 中〜高倍率(100∼250倍程度) 像の細部を見るため、望遠鏡の性能と大気の安定度を考慮して倍率を上げます。
星雲・星団・銀河 低倍率(20∼80倍程度) 淡く広がっている天体が多いため、明るさと広い視野を優先します。
二重星 高倍率(100倍以上) 2つの星を分離して見るため、高い分解能が必要になります。

上記のように300倍などという倍率は通常観測においては無意味な倍率であることが分かるかと思います。
ただ、木星の縞模様や土星の輪をじっくりと観測したいという場合は、高倍率にすることはありますが、その場合でも手持ちの望遠鏡に合った倍率の最高倍率程度に留めておいた方が、しっかりと観測することができます。
※木星の縞や土星の輪は60倍ぐらいから確認することが出来るので、そこまで高倍率が必要なシーンはさほどないかと思います。

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おおぐま座 M97/NGC3582(ふくろう星雲)

淡く暗い星雲であることから小口径望遠鏡では探すことも難しく、星雲状にみえてくるが15cm程度からで模様が識別できるのは20cm以上の望遠鏡で、かつ空のコンディションが良い環境でないと見えにくい天体となります。写真においても暗い対象のため長時間の露光をお勧めします。

M97_2025/10/18

M97_2025/10/18

===データ===
撮影日:2025年10月18日
名称:M97/NGC3587(ふくろう星雲)
分類:惑星状星雲
星座:おおぐま座
等級:9.9

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かに座 M67/NGC2682

双眼鏡や5~6cmの望遠鏡では星雲状に見え、8~10cm程度の望遠鏡から散開星団らしく星に分離して見えてきます。
散開星団としては非常に古く、30億年から50億年程度と推定されており、「最も古い散開星団の一つ」と言われており、性質や化学組成が太陽に似た恒星が数多く含まれていることから、かつては太陽の生まれ故郷と考えられていたこともありましたが、近年の研究では太陽がM67で出来た可能性は低いとされています。散開星団の中ではM44(プレセペ星団)があり、M67は暗い星団であることから見過ごされることが多いですが散開星団としては500個程度の星で形成されており、大口径の望遠鏡では宝石箱と称されるぐらいに美しい姿を見せてくれます。

M67_2025/10/23

M67_2025/10/23

===データ===
撮影日:2025年10月18日
名称:M67/NGC2682
分類:散開星団
星座:かに座
等級:7.6

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うみへび座 M48

郊外の暗い星空であれば肉眼でも存在を確認することができ、双眼鏡でも散開星団であると明確にわかります。望遠鏡を使うと小口径でもいくつかの星に分離することができ、口径が大きくなるにつれて認識できる星の数が顕著に増えていく散開星団となります。個人的な感想ではありますが、散開星団全般にいえるのですが、望遠鏡を使い肉眼で観察するにあたって10Cmを超えたあたりから見える星の数が圧倒的に多くなってくることから詳細を観察したいという観点では正しいのですが見えてくる星の数が多く、どれが対象天体なのかよくわからないという感覚にも陥りやすいので、対象の天体の探しやすさとしては6-8Cm程度の望遠鏡が分かりやすいような気がします。

M48_2025/10/18

M48_2025/10/18

===データ===
撮影日:2025年10月18日
名称:M48
分類:散開星団
星座:うみへび座
等級:5.8

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