星雲(Nebula)は、宇宙に漂うガス(主に水素)や塵(ダスト)の巨大な集まりです。かつては銀河も「星雲」と呼ばれていましたが、現在では私たちの銀河系内にあるガスや塵の雲を指します。星雲はその光り方や成因によって、大きく4つのタイプに分けられます。
(1)放出星雲(散光星雲 / Emission Nebula)
近くにある高温の若い星から放射される紫外線を受け、ガス自体が電離して光を放っている星雲です。
特徴: 水素ガスが主成分のため、写真に撮ると鮮やかな赤色(Hα線)に写ります。星が生まれる「苗床」となっていることが多いです。
主な天体:M42(オリオン大星雲)、NGC 2237(ばら星雲)M8(干潟星雲)

M42_20251107_01
(2)反射星雲(Reflection Nebula)
自ら光を発するのではなく、近くにある星の光を塵(ダスト)が反射・散乱して光って見える星雲です。
特徴: 青い光の方が散乱されやすいため、多くの場合は青っぽく見えます(地球の空が青いのと同じ原理です)。
主な天体:M45(プレアデス星団 / すばる)の周囲、IC 2118(魔女の横顔星雲)

M45_2025/11/29
(3)暗黒星雲(Dark Nebula)
背景にある星や明るい星雲の光を、手前にある濃い塵の雲が遮ってしまうことで、黒いシルエットとして見える星雲です。
特徴: 光を全く通さないほどガスや塵が密集しています。ここから将来、新しい星が誕生します。
主な天体:IC434/B33(馬頭星雲)、コールサック(石炭袋)

IIC434_2025/11/03
(4)星の最期に関わる星雲
星が一生を終えるときに放出されたガスによって作られる星雲です。
(4-1)惑星状星雲 (Planetary Nebula)
太陽と同じくらいの重さの星が寿命を迎え、外層のガスを周囲に放出した姿です。
特徴: 小さく丸っこい形が多く、昔の望遠鏡では惑星のように見えたことからこの名がつきました。
主な天体: M27(亜鈴星雲)、M57(環状星雲 / リング星雲)

M57_2025/07/21
(4-2)超新星残骸 (Supernova Remnant)
太陽よりずっと重い星が「超新星爆発」を起こした後に残された、飛び散るガスの残骸です。
特徴: 非常に複雑でフィラメント状(繊維状)の構造をしています。
主な天体: M1(かに星雲)、網状星雲(はくちょう座)

M1_2025/09/02

