土星の環の傾きについて

2025~2026年にかけて、土星の環が消失するという天文ショーが話題になっているので、せっかくなので何故土星の輪が消失するのかを纏めました。土星は太陽の周りを約29.5年かけて一周(公転)していることと、土星が大きく傾いた状態で回っていることから下記の図のように概ね15年周期で輪の消失(地球から輪が真横に見える)のタイミングが発生します。

土星の環の見え方サイクル(2017年〜2032年)

年(目安) 環の状態 特徴
2017年 最大傾斜(北側) 環が最も大きく開き、非常に明るく見えた時期。
2021年〜2024年 減少期 環がだんだん細くなり、土星本体と重なって見える。
2025年 消失(真横) 地球から環が真横を向くため、線のように細くなるか消える。
2026年〜2031年 増加期 今度は「南側」の面が見え始め、ゆっくり開いていく。
2032年 最大傾斜(南側) 再び環が最も大きく開く。2017年とは逆の面が見える。

今年から徐々に傾きが大きくなっていくことから、少しずつ見慣れた土星らしい姿に戻っていく様子が観察出来るので毎年傾斜角度を写真に撮影したり、スケッチを描いていくと15年間の記録を作ることができますので、是非チャレンジしてみてください。

1. 変化のメカニズム

土星の自転軸は、公転面に対して 26.7度傾いています。この傾きを保ったまま太陽の周りを一周するため、地球から見ると「環を上から見下ろす時期」「真横から見る時期」「下から見上げる時期」が交互にやってきます。

  • 約30年周期: 環が全く同じ角度で見えるようになるまでの期間(公転周期と同じ)。

  • 約15年周期: 環が「最も開いた状態」から「真横(消失)」になるまでの期間。

2. サイクルと「環の消失」

土星が太陽を一周する間に、環を真横から見るチャンスは2回訪れます。これを「環の消失」と呼びます。

状態 見え方の特徴 周期の目安
最大傾斜 環が最も大きく開き、土星らしい姿。 約15年ごと
減少期 環が少しずつ細くなり、串刺しのだんごのように見える。 数年かけて変化
消失(真横) 環が薄すぎて、望遠鏡でも見えなくなる。 約15年ごと
カテゴリー: 四方山話, 天文辞典 パーマリンク