M22_2025/07/20

【基本データ】

M番号: M22
NGC番号: NGC6656
愛称: 特になし
天体の種類: 球状星団(きゅうじょうせいだん)
星座: いて座
見頃の季節: 夏
視等級(明るさ): 約5.1等
地球からの距離: 約10,400光年
見かけの大きさ: 約32分角

【見え方の目安】

肉眼: △~〇(空が暗く澄み、南の低空までよく見通せる場所であれば、肉眼でも淡い光のにじみとして確認できることがあります)
双眼鏡: ◎(大きく明るい、丸い光の塊として非常によく見えます。中心に向かって明るくなる様子もわかります)
小口径望遠鏡(5~9cm): ◎(小口径でも素晴らしい姿を見せてくれます。条件が良ければ、周辺部から星が少しずつ分離して見え始めます)
中口径望遠鏡(10~19cm): ◎(周辺部から中心にかけて多数の星が分離して見え、球状星団らしい密集した星々を存分に楽しめます)
大口径望遠鏡(20cm以上): ◎(条件が良ければ、中心付近まで多数の星が細かく分離して見え、M22の圧倒的な星の密集感を楽しめます)
※見え方は、望遠鏡の口径だけでなく、空の暗さ、透明度(とうめいど)、月明かり、倍率(ばいりつ)、観測者(かんそくしゃ)の暗順応(あんじゅんのう)、大気の揺らぎなどによって大きく変わります。

【特徴と解説】

M22は、夏の夜空に輝く、いて座にある、非常に明るく大きな球状星団です。地球から約10,400光年と比較的近い場所にあるため、見かけの大きさは約32分角にも達します。これは満月の見かけの大きさとほぼ同じで、M22は数ある球状星団の中でも特に大きく、明るく見える天体の一つです。

北天を代表する美しい球状星団として知られるM13(ヘルクレス座球状星団)と並び、M22も非常に見ごたえのある球状星団です。特に、M22はM13より地球に近いため、大きく明るく見えることが大きな特徴です。

M22は1665年、Abraham Ihle(アブラハム・イーレ)によって発見され、一般に「最初に発見された球状星団」とされています。17世紀にはすでに、その正体がまだわからない淡い天体として記録されていました。
また、M22の内部には恒星質量ブラックホールが存在することも知られており、見た目の美しさだけでなく、天文学的にも興味深い研究対象となっています。

【観測のポイント】

M22は、いて座の南斗六星(なんとろくせい)、いわゆるティーポットの上側にあるλ星(カウス・ボレアリス)の近くに位置しています。明るく大きいため、位置を覚えてしまえば比較的見つけやすい球状星団です。

この球状星団の最大の魅力は、小口径望遠鏡から大口径望遠鏡まで、幅広い機材で楽しめることです。
双眼鏡では丸い光の塊として楽しめますが、望遠鏡を使うと周辺部から星が少しずつ分離して見えてきます。

特に望遠鏡では、まず中倍率程度から観察し、星像が安定している夜には少しずつ倍率を上げて、最も星々を分離して見やすい倍率を探してみましょう。倍率を上げると星々の間隔が広がって見えるため、適切な倍率では、周辺部から細かな星が次々と浮かび上がってきます。ただし、倍率を上げすぎると像が暗くなったり、大気の揺らぎの影響を受けやすくなったりするため、高倍率ほど良いとは限りません。

また、写真撮影でも非常に魅力的な対象です。
複数の画像をスタッキングすることでS/Nが向上し、淡い星まで捉えやすくなります。ピントや追尾、シーイングなどの条件が良ければ、M22を構成する多数の星々を細かく写し出すことができます。
眼視で星々の分離に挑戦するも良し、写真で無数の星々を捉えるも良し。M22は、夏を代表する、明るく大きな球状星団として、観測者を楽しませてくれる素晴らしい天体です。

【撮影データ】

撮影日: 2025年7月20日
撮影機材: スマート天体望遠鏡 Seestar S50