
【基本データ】
M番号: M21
NGC番号: NGC6531
愛称: 特になし
天体の種類: 散開星団(さんかいせいだん)
星座: いて座
見頃の季節: 夏
視等級(明るさ): 約6.5等
地球からの距離: 約4,250光年
見かけの大きさ: 約13分角
【見え方の目安】
肉眼: ×(天の川の濃い領域にあるため、肉眼で星団として見分けるのは困難です)
双眼鏡: 〇(個々の星をある程度確認でき、天の川の中に小さくまとまった星の集まりとして見えてきます)
小口径望遠鏡(5~9cm): ◎(20~40倍程度の低倍率で見ると、狭い範囲に明るい星々がまとまっている、美しい姿を楽しめます)
中口径望遠鏡(10~19cm): ◎(さらに暗い星々まで分離して見え、コンパクトに星が集まっている様子がよくわかります)
大口径望遠鏡(20cm以上): ◎(より多くの星を細かく分離して見ることができ、密集した散開星団らしい姿を堪能できます)
※見え方は、望遠鏡の口径だけでなく、空の暗さ、透明度(とうめいど)、月明かり、倍率(ばいりつ)、観測者(かんそくしゃ)の暗順応(あんじゅんのう)などによって大きく変わります。
【特徴と解説】
M21は、夏の天の川の中でも特に星が多く見える、いて座にある散開星団です。地球からは約4,250光年離れた場所にあります。この星団には、青白く輝く高温の若い星々が多く含まれています。M21は比較的若い散開星団で、誕生してからおよそ数百万~800万年程度と考えられています。
M21のすぐ南西には、有名なM20(三裂星雲)があります。両者は空の上では非常に近くに見えるため、望遠鏡や双眼鏡では同じ視野に収めて楽しむことができます。ただし、M21とM20は、見かけほど単純な「兄弟」の関係ではありません。 M20は現在も活発な星形成が行われている非常に若い領域である一方、M21はそれより古い星団です。そのため、同じ巨大な分子雲から生まれた兄弟と断定することはできません。
むしろ、すぐそばに見えるのに、年齢の異なる星の集団というところが、M21とM20の面白い関係です。
星団としては比較的コンパクトで、狭い範囲に多くの星が集まっているため、望遠鏡では星がぎゅっと集まったような姿を楽しむことができます。
【観測のポイント】
M21は、M20(三裂星雲)のすぐ北東側に位置しています。さらに南西方向にはM8(干潟星雲)もあり、この周辺は夏の天の川を代表する観望スポットのひとつです。
双眼鏡でこのエリアを覗くと、M20とM21を比較的近い位置に見ることができます。M21は、天の川の中にある小さくまとまった星の集まりとして見つけることができます。
望遠鏡を使う場合は、むやみに倍率を上げるのではなく、20~40倍程度の低倍率から観察するのがおすすめです。低倍率では、M21の周囲の天の川も一緒に視野に入り、背景の星々の中にM21が小さくまとまっている様子を楽しめます。倍率を少し上げれば、さらに多くの星を分離して見ることができます。
M20(三裂星雲)の美しい姿を楽しんだあとは、ぜひ少しだけ北東へ視野を動かしてみてください。
そこには、M20と同じように若い星々を含みながらも、M20とは異なる年齢を持つ散開星団、M21が輝いています。
すぐ隣に見えるけれど、実は年齢の違う星団ということを意識して観察すると、M20とM21をより興味深く楽しむことができます。
【撮影データ】
撮影日: 2026年5月7日
撮影機材: スマート天体望遠鏡 Seestar S50