
【基本データ】
M番号: M14
NGC番号: NGC6402
愛称: 特になし
天体の種類: 球状星団(きゅうじょうせいだん)
星座: へびつかい座
見頃の季節: 夏
視等級(明るさ): 約7.6等
地球からの距離: 約3万光年
見かけの大きさ: 約11~12分角
【見え方の目安】
肉眼: ×(肉眼で見ることはできません)
双眼鏡: △(空の暗い場所では、小さくぼんやりとした光のシミのように見えることがあります)
小口径望遠鏡(5~9cm): △~〇(丸くぼんやりとした光のシミとして見えます。条件が良ければ、周辺部に星の粒が感じられることもありますが、星を一つひとつに分離して見るのは困難です)
中口径望遠鏡(10~19cm): 〇(球状星団らしい丸い姿がはっきりしてきます。条件が良ければ周辺部の星が分離して見えることがありますが、中心部は星が密集しているため、分離するのは難しいです)
大口径望遠鏡(20cm以上): 〇~◎(周辺部では星の粒が見えやすくなり、条件が良ければかなりの数の星を分離できます。一方、中心部は非常に密集しているため、完全に星へ分解して見るのは困難です)
※見え方は、望遠鏡の口径だけでなく、空の暗さ、透明度(とうめいど)、月明かり、倍率(ばいりつ)、観測者(かんそくしゃ)の暗順応(あんじゅんのう)などによって変わります。
【特徴と解説】
M14は、夏の夜空に見えるへびつかい座にある球状星団(きゅうじょうせいだん)です。へびつかい座にはM10やM12など、他にも有名な球状星団がありますが、M14は地球から約3万光年離れており、M10やM12よりも遠い場所にあります。
M10やM12と比べると距離が遠いため、眼視ではやや暗く感じられますが、写真で撮影すると、非常に美しく立派な球状星団の姿が浮かび上がります。
M14には数十万個規模の恒星が集まっており、中心部から外側に向かって星の密度が変化しています。写真では、密集した中心部から外側へ広がる多数の星が複雑な模様をつくり、花火や花輪のような美しい姿に見えることがあります。
こうした見た目から、かすかな花火や花輪、バラかざりのような言葉で表現することもあります。ただし、これらは正式に定められた一般的な愛称ではありません。
【観測のポイント】
M14は、写真に撮るととても美しい星団ですが、直接目で覗く眼視では、比較的手強い球状星団です。
M10やM12よりも地球から遠く、明るさも約7.6等級のため、双眼鏡では暗い空の下でようやく小さな光のシミとして確認できる程度です。
望遠鏡を使うと球状星団らしい丸い姿が見えてきますが、中心部には非常に多くの星が密集しています。そのため、中心部の星を一つひとつ分離して見るのは難しく、M3やM5などの明るい球状星団と比べると、眼視では手強い対象です。
一方、口径を大きくすると周辺部の星が徐々に分離して見えるようになります。特に空の暗い場所で、透明度が高く、観測者の目が十分に暗順応していれば、20cm級の望遠鏡でも球状星団らしい星の粒を楽しむことができます。M14は大口径でも見えない天体ではありません。むしろ、口径を大きくするほど中心部と周辺部の違いが分かりやすくなり、写真とは異なる眼視ならではの姿を楽しめる天体です。
小さな望遠鏡では、ぼんやりとした光のシミにしか見えないかもしれません。しかし、その小さな光の中には、約3万光年彼方に集まった数多くの恒星が隠れています。
「写真で見ると、あんなに美しい花火のような姿をしているんだな」と想像しながら覗いてみるのも、M14ならではの楽しみ方です。
【撮影データ】
撮影日: 2025年8月19日
撮影機材: スマート天体望遠鏡 Seestar S50