宇宙には上下左右の絶対的な基準がないことから天体写真においても絶対的な正しい向きはありませんが、目的や対象に応じて大まかには3つの基準(学術・観測上の標準の構図、モチーフに合わせた構図、アート・作品としての自由な向きの構図)で使い分けられます。
1. 学術・観測上の標準(北が上、東が左)
天文学の研究や星図、記録用の撮影では、北を上、東を左にするのが標準的なルールとなっています。
天体望遠鏡や赤道儀の軸に合わせて画像の向きを揃えることで、他の観測データや星図と照らし合わせやすくなります。

月齢 15.7 立待月
※とらねこ天文台の写真でも一番多い構図となります。
2. モチーフ(形状)に合わせた向き
愛称がついているディープスカイ天体(星雲・星団など)の場合、そのモチーフ(見立てた形)が分かりやすい向きに揃えるのが最も一般的です。


上記のようなことから、被写体に合わせて構図を考えると、1.学術・観測上の標準の構図を標準として撮影すれば大きく外すことはありません。また、被写体によっては2.モチーフに合わせた構図で撮影することが望ましいですが、被写体の特性で向きがなんとも分からないとなる対象や、芸術的にダイナミックさを出すために一部分を切り取った構図が欲しいときには、3.アート・作品としての自由な向きとなりますが、原則後で見たときに分かりやすいので、前の2種類から選択する方が、基本的はミスったということは少ないかと思います。
