月の呼び名(英語圏)~なぜ?アメリカの先住民の呼び名が使われる?~」では英語圏の月の呼び名を紹介しましたが今回は日本での月の呼び名を集めてみました。日本での月の呼び名には、大きく分けてカレンダーの月(1月〜12月)を表す名前と、夜空の月の満ち欠け(月齢)を表す名前の2つの意味合いがあります。

1. 暦の月(和風月名)の一覧

日本の旧暦で使われていた1月〜12月の呼び名です。現在の季節感からは1〜2ヶ月ほどのズレがありますが、今でも手紙の時候の挨拶などで使われます

呼び名 読み方 意味・由来の代表的な説
1月 睦月 むつき お正月に親族が互いに往来し、仲睦まじくする月
2月 如月 きさらぎ 寒さで着物を更に重ね着する「衣更着(きさらぎ)」から
3月 弥生 やよい 草木がいよいよ生い茂る月
4月 卯月 うづき 卯の花が咲く月
5月 皐月 さつき 田植えをする「早苗月(さなえづき)」から
6月 水無月 みなづき 田に水を引く月(「無」は「の」の意味で「水の月」)
7月 文月 ふみづき 稲の穂が含む月、または七夕に詩歌を献じる月
8月 葉月 はづき 木々の葉が落ちる月(旧暦のため秋の季節)
9月 長月 ながつき 夜が長くなる「夜長月」から
10月 神無月 かんなづき 全国の神様が出雲大社に集まり、各地で神が不在になる月
11月 霜月 しもつき 霜が降りる月
12月 師走 しわす 僧侶(師)が仏事のために走り回るほど忙しい月

2. 夜空の月(満ち欠け)の呼び名一覧

昔の日本では、新月を1日目として、その日ごとに月の呼び名をつけて夜空を楽しんでいました。

月齢の目安 呼び名 読み方 特徴・意味
1日目 新月 / 朔 しんげつ / さく 地球から見て月と太陽が重なり、見えない状態
3日目 三日月 みかづき 夕方の西の空に見える、眉のような細い月
7〜8日目 上弦の月 じょうげんのつき 右半分が光って見える半月
13日目 十三夜 じゅうさんや 満月に次いで美しいとされる、少し欠けた月
14日目 待宵の月 まつよいのつき 翌日の満月(十五夜)を待つ夜の月。小望月とも
15日目 満月 / 望月 まんげつ / もちづき 月が太陽の光を正面から受け、丸く輝く月
16日目 十六夜 いざよい 満月より少し遅れて「ためらいがちに(いざよう)」昇る月
17日目 立待月 たちまちづき 立って待っていると昇ってくる月
18日目 居待月 いまちづき 座って(居て)待っていると昇ってくる月
19日目 寝待月 ねまちづき 寝て待つほど遅い時間に昇る月
22〜23日目 下弦の月 かげんのつき 左半分が光って見える半月
26日目頃〜 有明の月 ありあけのつき 夜が明けてもまだ空に薄く残っている月

日本の和風月名(睦月、如月など)には、稲作を中心とした農耕文化と、それに欠かせない季節の移り変わりが非常に色濃く反映されています。昔の日本(特に旧暦が使われていた時代)において、暦は農作業のスケジュール帳であり、いま田んぼはどういう状態か、自然はどう変化しているかを名前にして、日々の暮らしや農業に役立てていました。

日本の月名は、まさに農耕文化が生み出した生活の知恵と言っても過言ではありません。

また、月の満ち欠けは、新月を1日目として、その日ごとに月の呼び名をつけて夜空を楽しむ月待ちという文化がありました。月は地球の周りを回っているため、月の出の時間は毎日約50分ずつ遅くなっていきます。この「少しずつ遅れて昇ってくる」という天文学的な現象を、昔の日本人は「擬人化」したり、「みんなで集まって待つ理由」にしたりして楽しんでいたそうです。

Moon 2025/11/01