7月の夜空は、梅雨明けとともに本格的な夏の星空が楽しめるようになります。七夕の季節でもあり、晴れ間が広がれば天の川や夏の星座の観察に最適な時期です。中旬以降は夏休みに入ることもあり、夜更かししてじっくりと天体観察を行うのにも良いシーズンとなります。また、7月初旬は地球が太陽から最も遠ざかる「遠日点」を通過する時期でもあります。
7月4日ごろ:未明の東空で火星と天王星が大接近。
7月7日:七夕。
7月9〜10日ごろ:夕方から宵の西空で金星としし座の1等星レグルスが大接近。
7月14日:新月(月明かりがほとんどない一晩)。
7月17日:夕方の西空で細い月と金星が接近。
7月29日:満月(バックムーンと呼ばれる時期の満月)。
7月31日:みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大。
1. 夏の大三角の昇り
7月は、夜が更けるにつれて東の空高くに「夏の大三角」が輝き始めます。
こと座のベガ(織姫星)
わし座のアルタイル(彦星)
はくちょう座のデネブ
これら3つの一等星がつくる大きな三角形は、夏の夜空を象徴する目印です。真夜中過ぎには頭の真上近くまで昇ってくるため、非常に見やすくなります。空の暗い場所であれば、この三角形を横切るように流れる天の川の姿も観察できます。
2. 金星・火星・土星の観察
夕方から夜明けまでのそれぞれの時間帯で、惑星も観察できるようになっています。
金星: 日没後の西の空で「宵の明星」として非常に明るく輝いています。
土星: 夜半過ぎに東〜南の空から昇ってきます。
火星: 夜明け前の東の空に見られます。
3. さそり座のアンタレス
夏の夜空でひときわ赤く輝くのは、さそり座のアンタレスです。南の空の低い位置に、さそりがS字を描くような姿で見ることができます。赤く輝くアンタレスは「火星の敵(対抗するもの)」という意味を持ち、その色の美しさにも注目してください。夏を代表する星座として、初心者でも見つけやすいターゲットです。
4. 星団の季節が到来
夏の夜空は、天の川が濃くなる南の空を中心に、星の集まりである「星団」の観察にも最適な季節です。肉眼ではぼんやりとしか見えなくても、双眼鏡や小さな天体望遠鏡を使うと、その美しさを楽しむことができます。
さそり座の散開星団(M6、M7): さそりの尾のあたりに位置しています。双眼鏡を向けると、宝石箱をひっくり返したように無数の星がキラキラと集まっている様子がわかります。
ヘルクレス座の球状星団(M13): 頭の真上近くの高い空に見えます。北半球で最も美しい球状星団のひとつと言われ、望遠鏡を使うと星がボール状に密集している姿が観察できます。
いて座周辺: 天の川の最も濃い中心方向にあたります。双眼鏡でこの周辺をゆっくり眺めるだけでも、たくさんの星団や星雲が点在しているのを感じられます。
